プロフェッショナルアイディア/小沢正光
〈読後感〉
力をもらい背中を押してくれる一冊。
普段感じているけど、言葉化出来ていないことを体系的に示してくれているので、「なるほどこういうことだったのか」とひざを打つことが多かった。それが博報堂で30年にわたり広告クリエイターをされてきた方からの言葉なのでまちがいないだろう。
本書には何度も「アイディア開発には壁に貼ってみること」が大事と書かれている。
以前デザイン事務所にいたときは個人デスクをパーティションで区切っていたので、資料やカンプを壁に張り、俯瞰的に客観的に観ることをしていた。誰かに言われてとか、やってるのを見てではなく、自分で自然に試行錯誤してやっていた。今は環境的にそうではないので、デスクの上に置けるぐらいのホワイトボードをパーティション的に壁にしてみようかな。
〈レバレッジメモ〉
◉アイディア開発の基本手法
◯3回3ラウンド 書き出す/整理する/チョイスする
◯壁に貼る 壁は世の中そのもの
◯ワンオペレーション、ワンコンセプト アイディア開発の最大の敵は「ながら」。アイディアは頭を使うだけに同時作業はできない。
◉アイディア開発の応用手法
◯アリモノ オリジナリティは奇抜な個性のことでなく、誰もが思いつきそうなことを誰よりも深く考えたときに付加されるもの
◯ビッグアイディア とは「大きな思想」。人の心を動かすのはインパクトではなく思想。ビッグアイディアはつくるものではなく、対象を見つめて咀嚼して見つけるもの。
◉アイディアが生まれる会議の法則
◯アイディアを生む言葉 モチベーションを高めること、緊張をほぐしてやること。「最初からすごいアイディアはない」
◯アイディア会議にはディレクション(方向を指し示す)のキーワードが求められる。
◯立て直しの言葉 クライアントにNGを出された日にはなにもせず、全員に自由の時間を与える。「クライアントに通らないアイディアは市場みも通らない」
◯アイディアに必要なのはポジティブな精神
◯アイディアのヒントは人の言葉のなかにある
◉アイディアスキルを育てるために
◯アイディア開発の能力は階段状に向上する。トレーニングを怠ると実力が下がるだけ。
プロフェッショナルアイディア。欲しいときに、欲しい企画を生み出す方法。
- 作者: 小沢正光
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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