おまんのモノサシ持ちや! /篠原 匡

次々にヒット商品を生み、地方を再生させてきた高知のデザイナー梅原 真を日経新聞アウトロー?長髪パーマにTシャツリュックのイケメン記者(私と同い年)が成功のメカニズムを取材していくなかで幸せに生きるということへの本質にまでたどり着いた梅原 真デザインの解説書。

読後感
デザインは哲学だと思った。幼い頃の体験や風景や環境が梅原 真さんのアイデンティティを形成し、原動力になっていると思った。デザインとは“幸せとは何か(アイデンティティ)”を相手と自分と社会とをかけ合わせてビジュアル化したものかもしれない。

レバレッジメモ:「」は梅原さんの発言
「豊かさとは自分のモノサシを持つこと。それが幸せに生きるということやと思う。」
「コミュニケーションのスイッチが入った」
「今の観光ポスターは来てちょうだいというものばかりやろう。けんど、自分のスタンスを表明するほうが相手は認識してくれるんと違うか」
「商売はこころざし。顔と顔を突き合わせてこいつはいいなと思うところから商売は始まるんじゃ。自分の考え方や人格を表明せんと、誰がものを買うてくれるか」
「じょうごで絞った一滴を描きなさい」
「デザインは本質をつかむこと。以上、終わり」
企業であれ、地方であれ、まず自分自身を認識するところから始まる。梅原が指示しているのはこのことに尽きる。
彼の作品の根っこにあるのは地域や住民のアイデンティティ。それが滲み出ているからこそ、消費者の心を打つ。

おまんのモノサシ持ちや!

おまんのモノサシ持ちや!